えんとつ町のプペル
2026/03/23(月)追加
作品情報
制作年:2020年
制作国:日本
監督:廣田裕介
主演:プペル、ルビッチ
助演:ブルーノ、ローラ、スコップ、アントニオ、ドロシー、ダン、レター15世、トシアキ
ジャンル:アニメ
信じぬけ。
コメント
Alphonse 2026/03/23(月)
テレビ放映にて鑑賞。
えんとつだらけの町にゴミ人間が降ってきた
というお話。
同名絵本の映画化。
いい映画だった。
久しぶりの良作。
公開された時点で、かなり良作のイメージが漂っていたのだが、
鑑賞する機会に恵まれなかったため、こんなに時間が経ってしまった。
えんとつ町の遠景が、
りんたろう監督の「メトロポリス」と似通っていた。
ということもあるのだろう。
手塚作品を観ているような気分にさせられた。
手塚作品は全共闘時代に書かれたものが多いため、
何かと物騒な感じになるのだが、
本作には、それがない。
またリアリティを出すため、
逆張りの理論を展開する、
ニヒルなキャラクターが登場したりするのだが、
それもない。
純粋に目的に一直線に進んでいく展開が、
実に心地よかった。
劇中歌が起承転結のきっかけになっている点も好印象。
単なるミュージカルになっていない点もよかった。
後半の語りを父ブルーノである立川志の輔が行うのも好印象。
長い語りを落語家に任せるあたり、なんとも心憎い演出だ。
観ようによっては、
香港の雨傘運動のようにもみえるし、
「進撃の巨人」の序盤のようにもみえる。
「ボルテスⅤ」のように、
海外の反体制派に支持されるような作品になるかもしれない。
どうなるかは、さておき、
最後まで楽しむことができた。
原作がお笑い芸人の西野ということで、
何かと物議を醸すことがあるが、
それが本作では、いい感じに作用していたと思われる。
数多くの小説や原作を手掛け、
出版業界の色に染まってしまった原作ではない。
下手に多くの原作を手掛けていると、
ヒットを狙って流行のものを作中に取り込んだりする。
それがうまくいくこともあるが、あざとく感じてしまうこともある。
また、アニメ作品を数多く手掛けてきた原作者でもない。
多くのアニメ作品を手掛けていると、
商品展開を考慮して、
キャラクターグッズを売り込もうと余計な装飾を施したり、
テレビアニメでは次回も視聴してもらおうと、
何かしら伏線を張り巡らしたりするのだが、
そういったことが一切ない。
当然オタク臭が漂う。
なんてこともない。
これらが本作の一番の魅力だろう。
もちろん、それが逆に作用することもある。
「素人が映画の原作などに手を出して。」
などと批判されたりする。
このあたりは本業との2足の草鞋を、
うまく履き分けられるかどうかにかかっている。
上手く履き分けたのはビートたけし。
お笑い番組では、かぶりものや、メイクを施して、
映画に関するコメントを一切しない。
逆に下手だったのは品川。
お笑い番組でも、監督というスタンスを崩さず、
上から目線のコメントで嫌われてしまった。
本作の西野の場合は、よくわからない。
私の記憶では、本作公開時に、芸人と絵本作家が共存していて、
そこを上手く切り分けてコメントを受け取らないと、
炎上やむなし。
という感じだったように思う。
お笑い番組なのに、作家として真面目なコメントをする。
作家としては至極まっとうな意見なのだが、
お笑い番組としては少しも面白くない。
かと言って冗談の一つでも言うと、
それを真に受けて炎上騒ぎが起きたりする。
そんな感じだったように思う。
受け取るのに高度なテクニックが必要なため、
西野の出演番組は観なくなった。
その後、西野は番組に出なくなったので、
観る機会は激減した。
作家があまり出しゃばるのも、何かと都合が悪いこともある。
その方がいいのではないか、
と私は思っている。