ミステリと言う勿れ
2025/01/05(日)追加
作品情報
制作年:2023年
制作国:日本
監督:松山博昭
主演:菅田将暉、原菜乃華
助演:松下洸平、町田啓太、萩原利久、柴咲コウ、滝藤賢一、松坂慶子、松嶋菜々子、角野卓造、段田安則
ジャンル:ミステリー
その言葉は、事件の謎も人の心も解きほぐす
コメント
Alphonse 2025/01/05(日)
テレビ放映にて鑑賞。
広島を訪れた久能整(菅田将暉)が遺産相続に巻き込まれる
というお話。
田村由美原作の同名漫画の実写化。
「ミステリと言う勿れ」というタイトルとは裏腹に、
しっかりミステリとなっている逆説的な作品だが、
既存のミステリと大きく異なるのは、
名探偵役の久能整の存在。
個性的な名探偵というのは、
この作品に限ったことではないが、
本作ではちょっとした既存の価値観を、
180度変える大どんでん返しが面白い。
テレビシリーズのころから、なかなか面白い作品だったが、
その面白さは映画版でも健在。
何気ない既存の価値観を大きく揺さぶっている。
内容は横溝正史の「犬神家の一族」のオマージュ。
遺言状の開封、読み上げから始まり、
遺産相続をめぐって遺族が殺し合うような展開をみせる。
登場する仕掛けも旧家の大豪邸、多くの登場人物、刀、日本人形、茶碗など、
横溝正史作品を彷彿とさせるものばかりだ。
しかも探偵役が、天然パーマときている。
横溝正史作品と違うのは、古い言い伝えが冒頭ではなく、
途中から語られること。
横溝作品では伝承が真犯人を突き止めるための、
トリックとして作用するのだが、
本作ではそんなことはなく、真相に直結している。
またホラー仕立てにもなっていない。
横溝作品が何度も映像化されるのは、
このホラーテイストの部分が大きい。
ミステリーでありながら、ホラー作品でもあるため、
何度となく映像化されるのだ。
しかし、「悪魔が来りて笛を吹く」は、
原作にないホラーとしての面を強調しすぎて大失敗してしまうのだが。
これ以上書くと横溝作品の感想になってしまうので、止めておく。
真犯人は少し考えれば当たるかも。
私は松坂慶子をこんなところで使っているので、
松坂慶子が真犯人かと疑ってしまったため失敗。
ただ、科学的物証が一つもない状況で、
登場人物のセリフのみで真相にたどりついてしまうのは、
昨今のミステリー作品にありがちだが、いかがなものか。
登場人物がみんな嘘つきなら、
どんな名探偵も真相にたどり着くのは容易ではないはずだ。
そんなことを思いながら鑑賞していたのでありました。