るろうに剣心 最終章 The Beginning
2022/10/24(月)追加
作品情報
制作年:2021年
制作国:日本
監督:大友啓史
主演:佐藤健、有村架純
助演:江口洋介、高橋一生、村上虹郎、安藤政信、北村一輝
ジャンル:アクション
未来は ここから始まる――
コメント
Alphonse 2022/10/24(月)
テレビ放映にて鑑賞。
剣心(佐藤健)の頬の傷の真相が明らかになる
というお話。
同名漫画の実写化第5弾。
原作やアニメ版は知りません。
以下、ネタバレ注意。
前作の「The Final」とは全く雰囲気の違う作品。
不殺の誓いを立てる前の剣心(佐藤健)が描かれているため、
相手を殺戮し放題。
そんな事もあってかアクションシーンは少なめ。
そのアクションも前作とは違い、
壁を使ったり、バク転したり、というアクションを抑えて、
どちらかと言えば刀をメインにしたアクションシーンが多い。
代わりに雪代巴(有村架純)との恋模様が描かれる。
前作の感想にも書いたが、前作から6年経過している。
そのため演者の体力等を考慮して2作品一挙公開となったのだろう。
しかし本作の内容は前作を観ていれば、
およその見当はついてしまう。
2作品一挙公開とするなら「The Beginning」「The Final」の順の方が、
頬の傷の真相が際立っていたのではないかと思う。
しかしこれがシリーズ物の難しい所。
6年ぶりの新作が「The Beginning」のような地味な内容では、
「The Final」もその影響を受けて不発に終わる危険がある。
そこで「The Final」で派手に終了させ、
「The Beginning」でシリーズ1作目に回帰させるような体裁にしたのだろう。
これで「The Beginning」はシリーズからは外せない。
また静かにシリーズを終わらせるという意図もあったのかもしれない。
それもある意味正解だ。
派手に人気絶頂の状態で終了してしまうと、
続編を望む声に突き動かされて、
蛇足にしかならない余計なものを作ってしまい、
シリーズそのものがダメになりかねないからだ。
しかし単体として「The Beginning」を観ると駄作感は否めない。
最も駄作感が顕著なのは剣心の頬の2つ目の傷。
この傷は身を呈してまで剣心を守ろうとした巴がつける。
この行為が意味不明。
剣心を守りたいなら傷をつけたりしない筈だ。
恋愛作品としてもダメダメ。
阿部定事件のようにするにしても、
巴が情念の塊のような人物にも思えないから尚更だ。
いかにも頬の傷に関するエピソードを後付けで考え出した感、満載だ。
そのためちっとも感動的な作品にはならなかった。
ついでに駄作になってしまった点をいくつか。
まずは沖田総司(村上虹郎)との対決。
本作唯一の見せ場といえるかもしれない。
もうひとつは桂小五郎(高橋一生)の登場。
本作は不殺の誓いを立てる前であるため、
剣心は反政府側の、いわばテロリストなわけだ。
単なるアクション活劇から、
歴史ドラマの要素を盛り込んで、
新しい見所を引き出そうとしたのだろう。
しかし沖田総司とは対決して引き分ける。
さすがに池田屋事件で沖田総司を殺すわけにもいかないが、
この対決で剣心は普通の腕前になってしまった。
また観客はテロリスト剣心を観たかったわけでもないだろう。
これらの点でどうしても駄作になってしまう。
今度はシリーズ物の1つとしてシリーズ全体の中でとらえてみよう。
本作の巴とのエピソードがよく出来ていればいるほど、
神谷薫(武井咲)の出番はなくなってしまう。
それで薫といい感じになれば、
剣心は、たたのプレイボーイになってしまう。
そんなこんなで、
シリーズ物の新作は、作るのが難しい。
本作で最後にして欲しいと切に願うのであった。