AlphonseのCINEMA BOX

約束のネバーランド

2022/04/04(月)追加

作品情報

制作年:2020
制作国:日本
監督:平川雄一朗
主演:浜辺美波、城桧吏、板垣李光人
助演:渡辺直美、北川景子、松坂桃李、三田佳子
ジャンル:SF

その楽園から脱獄せよ。
私たちの未来のために―。

コメント

Alphonse 2022/04/04(月)

テレビ放映にて鑑賞。

孤児院で何不自由なく過ごしていたエマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)。
というお話。

同名漫画の実写化。

漫画やアニメの実写化作品が失敗する地雷を、
ことごとく踏んでしまった可哀想な作品。

メインの登場人物は本作もアニメ版もほぼ同じ。
エマ、レイ、ノーマンの3人組と、ママ役のクローネ(渡辺直美)、イザベラ(北川景子)の2人。
合計5人で物語は進む。
舞台も孤児院というクローズド・サークルともいえる限られたエリア。

演者や舞台が限られているので、実写化や舞台化にはもってこいの内容だ。

しかし、まず第1の失敗を犯す。

原作が世に出たのは2016年。
テレビアニメ化は2019年。
本作の公開は2020年。

ここまでで、舞台となる孤児院の秘密を知っている人にはバレバレ。

奇しくも本作と同じ浜辺美波主演の「君の膵臓をたべたい」にも、
ネタバレ厳禁のラストが待っている。

しかし、「君の膵臓をたべたい」は実写化の後、アニメ版が劇場公開された。
どうしても後出しになるアニメ版は衝撃度が低く、感動も少なくなってしまう。
それだけに実写化の方が私的には評価が高い。

私がテレビアニメ版を既に観ており、孤児院の秘密を知っていたという事もあるが、
本作も実写化が先なら、高評価になっていただろう。

テレビアニメ版では最初の数回は普通に幸せな孤児院が描かれる。
深夜アニメには不釣合いなぐらいだ。

深夜でなければ、孤児院の真相に驚くことしかりだった筈なのだが。
進撃の巨人同様、「何やら裏があるのでは?」
と思ったあたりである程度の予想がついてしまった。

その真相の衝撃が薄れてしまうのも本作では、お構いなし。
冒頭の30分でバラしてしまう。

ネタバレ結構。といわんばかりだ。

同じネタバレ厳禁でヒットした作品に「デスノート」がある。
既にアニメ化もされていた筈だが、大ヒットした。
それは演者の演技によるところと、
いろんな真相を知ってから再度観直すと、
見事に伏線が回収され辻褄があっていて上質のミステリーのような趣きがあるからだ。

次に第2の失敗を犯す。
主役のエマが11歳という設定であるにも関わらず、浜辺美波が11歳には見えない。
しかも、髪型がウィッグであるのが丸わかり。
せめて地毛を染めるぐらいは、して欲しかった。

まだレイ役の城桧吏は、若干幼さが残っていたため何とかなったが、
ノーマン役の板垣李光人は、これまたウィッグ(だと思う)。

取ってつけたような実写化作品の悪い見本になってしまった。

ネタバレして、主演も今一つでは、あとはCGシーンか、助演で楽しむしかない。
ハリウッド映画がCGに頼りすぎるのもいかがなものかと思うが、
CGシーンはすぐに終了。
テレビアニメ版も大して鬼は出てこなかったため、当然と言えば当然なのだが。

最後に、第3の失敗を犯す。
助演のイザベラ役の北川景子。実に難しい役所なのだが、完全に鉄面皮。
慈母のようでもなく、夜叉のようでもない。
一方「デスノート」の鹿賀丈史は見事な名脇役ぶりを発揮していた。

そんな中、異彩を放っていたのはクローネ役の渡辺直美。
彼女の怪演を観るのが、この作品の唯一の楽しみだろう。

本作の後も原作では物語は続く。「ガタカ」のようになるかと思っていたが、
そんな事もない。
原作の出来が素晴しかっただけに、こんなチープな実写化作品になってしまって、
原作ファンは、さぞお怒りのことだろう。

タイトルにあるネバーランドは「ピーターパン」に由来する。
マイケル・ジャクソンが作ったテーマパークも同じ名前を冠する。
「鬼滅の刃」では鬼舞辻無惨がマイケル・ジャクソンのような恰好をしていて、
鬼が出てくる。
本作との「鬼滅の刃」では共通点が多いが、
何かしら関係があるのかは不明である。