バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
2020/04/20(月)追加
作品情報
制作年:2014年
制作国:アメリカ
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
主演:マイケル・キートン
助演:ザック・ガリフィアナキス、エドワード・ノートン、エマ・ストーン、エイミー・ライアン、ナオミ・ワッツ
ジャンル:ファンタジー
もういちど輝くために、もういちど愛されるために、すべてを手放し、羽ばたこう。
コメント
Alphonse 2020/04/20(月)
テレビ放映にて鑑賞。
売れなくなった映画俳優が舞台でもう一花咲かせよう
というお話。
古き良き映画の世界を懐かしむ人々。
ネット動画の影響力を信じる人々。
舞台のすばらしさを信じる人々。
色々な人々の思惑が、長回しで語られる映画。
この作品が「カメラを止めるな!」のヒントになったのかわからないが、
ほぼ全部が長回しの作品。
しかし、昨今のCG技術をつかえばいくつかのカットをつなぎ合わせて長回しのようにみせることも可能だろう。
それに、長回しについては「カメラを止めるな!」特集で書いたので今更書くこともない。早速、内容に触れていこう。
全体的に台詞が多い作品なので、前半は台詞一つ一つを追いかけるだけで精一杯だった。その台詞の中に実名がバンバン出てくる。ゴシップネタもあるように思えたが、ともかくこれだけ実名が出てくる作品も珍しい。
後半になって批評家が登場したり、主人公の過去の栄光ともいえるバードマンが出てきて、「アベンジャーズ」のようなシーンが出てきたりして、どちらというと後半の方が面白かった。
この作品が製作された頃は、ネット動画が出現し、アメコミヒーローがもてはやされた時代。
その中で、時代遅れともいえる舞台で一花咲かせようという主人公の涙ぐましい姿が描かれている。
ともするとお涙頂戴ドラマになるか深刻なドラマになるところを、コメディ要素やCGを使って虚構とも現実ともつかぬ形で描いてある。
「ブラックスワン」と似たような感じも受けるが、それほど芸術至上主義に走ることもなく、悲愴感もない。
どうなることかと最後まで観ていたら、窓から飛び降りる主人公。
娘が後からやってきて窓から空を見上げて微笑んで終了。
下には落下せず、空を飛んでいるように思える。一応ハッピーエンドといえば、ハッピーエンドだ。
このラストを「ブラックスワン」と同じくドラッグによる幻覚だとすると、作中の中盤で主人公はマリファナを吸っていたので、中盤以降はドラッグによる幻覚症状とみることができる。
一方でビルの屋上から飛び降りようとして、空を飛んでしまうシーンがすでにあったので、こんなラストもありかもしれない。
ドラッグとか銃とか出てくるから妙にリアルになっているけれど、
これは長回し風で撮影されたファンタジーと観ることもできるだろう。
ファンタジーに剣と魔法がつきものだけれど、絶対必要というわけでもないでしょ?