翔んで埼玉
2020/03/02(月)追加
作品情報
制作年:2019年
制作国:日本
監督:武内英樹
主演:GACKT、二階堂ふみ
助演:ブラザートム、麻生久美子、島崎遥香、伊勢谷友介、京本政樹、中尾彬
ジャンル:コメディー
世界よ、これが埼玉だ!!
コメント
Alphonse 2020/03/02(月)
テレビ放映にて鑑賞。
埼玉を救った救世主の都市伝説
というお話。
魔夜峰央原作の同名漫画の実写化。
原作は未読。
この作品の評価は難しい。
原作が書かれた頃の評価と、
映画公開時の評価では、かなり異なると思う。
原作発表時は、
まさに埼玉を馬鹿にするような風潮で、
書かれたのだと思う。
そのため、コメディ色が強く、
埼玉を馬鹿にするだけの作品で終わっていたと思う。
ところが、映画公開時には、
度重なる都知事の不祥事などから、
東京バッシングに見えなくもないし、
地方格差が叫ばれたことから、
社会派作品として観る事もできる。
しかも、踏み絵ならぬ、踏みせんべいが出てくるに至っては、
差別する者と差別される者との話のようにも思える。
そして、単なる埼玉を馬鹿にするだけの作品で終わることなく、
埼玉の素晴しさも描いている所が今風だ。
原作発表時なら、埼玉を馬鹿にして終わるところだろう。
冒頭に出てくる車に乗った家族が、
まさに現代風のアレンジと呼べるかもしれない。
また、BLと呼ばれるボーイズラブに対する風当りも弱くなったため、
このような作品が映画化できたとも言える。
原作発表時なら、映像化されたかどうかも疑わしい。
さらに、埼玉在住。東京在住。千葉在住。それ以外の人々。
それそれの立場でも評価は異なると思う。
具体的には書かないが、埼玉で評価が高く、東京で低く、
それ以外は好評価だろう。
さて、物語の最後では、埼玉、千葉連合が都庁に押しかける。
「シン・ゴジラ」で東京を破壊しまわった東宝に対し、
愚連隊とも呼べるヤンキー達が東京で暴れまわる。
それまでに時代劇テイストもしっかり用意され、
いかにも東映作品といった感じで物語は展開していく。
東映は続編を作るのが大好きなので、
おそらく本作も続編が作られることだろう。
以前、SPECIAL BOXで実写映画化特集を組んだ際、
メジャーな作品よりも隠れた名作を実写化した方がいいのではないか。
と書いたが、まさに本作はそれを象徴するような作品だ。
アニメになっていない作品や、
時代の変遷とともに忘れ去られてしまった作品を見つけ出し、
映像化することが映画界には求められているように思う。
近年ヒットした「この世界の片隅に」も同じことが言えるだろう。
最後に本作は、
コメディ作品として楽しむか。
社会派作品として楽しむか。
受け手の感性に委ねられる稀有な作品。
とだけしておこう。