この世界の片隅に
2019/08/05(月)追加
作品情報
制作年:2016年
制作国:日本
監督:片渕須直
主演:すず
助演:周作、径子、晴美
ジャンル:アニメ
昭和20年、広島・呉。わたしはここで生きている。
コメント
Alphonse 2019/08/05(月)
テレビ放映にて鑑賞。
こうの史代の同名漫画のアニメ化。
戦時中広島から呉に嫁に来たすず
というお話。
単館上映から口コミで人気に火がつき、
ロングランされたアニメ作品。
第二次大戦中を描いた作品といえば、敗戦ムード一色。
空襲に逃げまどい、家族や恋人とは死に別れる。
悲しい物語が定番だった。
ところが、この作品は戦時下であっても、
楽しく暮らす人々の生活が描かれている。
原作は読んでいないが、
4コマ漫画を読んでいるように、
短いエピソードが散りばめられている。
まるで、「サザエさん」を観ているような気になる。
それでも、随所にある細かい描写が当時を彷彿とさせる。
例えば、見合いの相手が決まったとき、
他の家族は
「会うだけ会って嫌なら断ればいい。」
というが、祖母だけは、会う前から結婚したものとして、
勝手に話をどんどん進めてしまう。
映画特有の二時間の制約という事もあるが、
すずの意見に耳を傾けようともしない。
最初から結婚するものと決めつけて話を進めてしまう。
戦中生まれの特徴がよく出ている。
また、縁側でスイカを食べるシーンがあるが、
スイカの赤い所がほとんど残っていない。
当時の食料事情が垣間見えるシーンだ。
何度か笑っているうちに
「こりゃいい映画だ。」
と思うようになった。
定番の
「序盤笑わせて、後半泣かす映画」
だと思うようになったからだ。
残念なのは、私がすでにテレビドラマ版で内容を知っていたから、
後半は大した感動的もないまま終了してしまった。
逆にテレビドラマ版は、
本作の雰囲気を壊さないように見事なキャスティングを行っていた。
それでも、物語の中で「起承転結」の「転」に相当する、
時限爆弾のシーンはよく出来ていた。
黒バックに白絵の具。
多くを描かず、インパクトのあるシーンだった。
戦後世代からの視点のような箇所もあるが、
いい映画でした。