AlphonseのCINEMA BOX

22年目の告白―私が殺人犯です―

2018/06/11(月)追加

作品情報

制作年:2017
制作国:日本
監督:入江悠
主演:伊藤英明、藤原竜也
助演:夏帆、野村周平、岩松了、岩城滉一、石橋杏奈、仲村トオル
ジャンル:サスペンス

すべての国民が、この男に狂わされる。

コメント

Alphonse 2018/06/11(月)

テレビ放映にて鑑賞。

時効をむかえた殺人犯曽根崎(藤原竜也)が手記を発表した。
というお話。

元々は韓国映画「殺人の告白」のリメイクらしいが、
韓国映画の方を観ていなくても十分に楽しめる。

序盤は「エヴァンゲリオン シト新生」のような始まり方。
セカンドインパクトが起こったかのように、
阪神大震災やオウム事件がフラッシュバックのような映像で流される。
そこに、連続殺人事件の新聞報道が文字情報として流される。

1995年に連続殺人事件が発生するものの迷宮入り、2017年時効が成立してしまう。
時効成立を待っていたかのように犯人こと曽根崎が手記を発表。

ここまでの話は神戸の少年Aによる殺人事件を彷彿とさせ、
マスコミの前での記者会見は「Wの悲劇」をみるようだった。

その後は、藤原竜也が悪人を演じているため「デスノート」を彷彿としてしまった。
しかも、CM前後に「大どんでん返し」の文字ばかり出したため、
オチを先読みしてしまった。

そのため、1時間終了したあたりで真犯人は見当がついてしまった。

ここからはネタバレ。
映画を楽しみたい方は読まないように。

実はこの作品「大どんでん返し」がいくつかある。

1つ目は曽根崎が真犯人ではない。
2つ目は動画を投稿した人物が真犯人ではない。
3つ目は牧村刑事(伊藤英明)の妹里香(石橋杏奈)が被害者になっている。
4つ目は作品冒頭に登場したチンピラが被害者と関係がある。
5つ目は牧村刑事と曽根崎が協力関係である。
6つ目は真犯人が最後殺されてしまう。

おそらく、1つ目のトリックが一番効果があり、誰もが驚く所だろう。
4つ目は少し出来過ぎの感もあるが、
事件関係者をすべて登場させているので、フェアといえばフェアだろう。
6つ目に関してはやはり、真犯人が死なないのもなにかと後味が悪いからだろう。

それよりも、藤原竜也の熱演に拍手を送りたい。
真犯人を前に、憎しみで真犯人を殺そうと試みる曽根崎。
それを止めようと「そんな事をしても死んだ妹は帰ってこない」と諭す牧村刑事。

憎しみに変わってしまった心が、愛に変わっていくときの一瞬の揺らぎを、
見事に演じきった。

蜷川演出最後の申し子という余計な情報がなく、
映画初出演なら、すぐに注目されそうな名演技だった。

通常のテレビで2時間サスペンスでは観ることのできない豪華なキャスティングと
重厚感がこの作品を普通の2時間サスペンスとは赴きの違うものにし、
藤原竜也の名演技のおかげで真犯人がわかったあとも十分楽しむことができる作品でした。